
ストックプラスは1999年、富士ゼロックスグループによるベンチャービジネスとして発足しました。遡ることその1年前、私は新しいビジネスモデルとしての「アウトソーシングコンビニ」というコンセプトのお店を事業提案し、アメリカに視察に行きました。そこでメールボックスサービスを日本に根づかせる決意を固めました。「プライバシー」「セキュリティー」に関する意識では日本のずっと先を行っているアメリカにおいて、メールボックスサービスは家族一人一人が利用している当たり前のサービスとして確立されていました。それも、メイン通りの一等地でピザ屋やスタバの隣にお店を構えていました。
日本に帰って、現存する私書箱業者をしらみつぶしに見て歩きましたが、全て雑居ビルやマンションの一室で、中が見えるところは無く、男でも入るのが怖いようなところばかりでした。ましてや1階の店舗という形態で運営している私書箱業者はまだありませんでした。
話は変わりますが、昔の私の家にある電話はテレビの上にあり、友達からの電話も家族に聞かれていました。ところが今では小学生でも携帯電話を持つ時代です。住所だってひとりひとり持つ時代が来るはずです。本来、若者や女性こそが私書箱のニーズを持っているはずです。にもかかわらずそうした人たちが安心して入れる私書箱業者が無い限り、彼女たちに私書箱は無縁のままです。
私は、女性にも安心してご来店(ご利用)いただける私書箱を目指し、銀座の晴海通り沿いの1階にガラス張りで中がよく見える、若い女性スタッフによる店舗としてストックプラスをオープンしました。
オープン当初は「へぇ、私書箱だって」「私書箱って何?」と、受け入れていただくまでに時間がかかりました。ただ、海外に住んでいらっしゃった方々からは、「日本にもついにこんなお店が出来たんだぁ」とよく言われるようになり、日経新聞、朝日新聞や「Hanako」「週間女性」など、マスコミにも頻繁に取り上げていただいたおかげで常にほぼ満杯の状態を継続させていただくに至りました。
今では当たり前になった、郵便物が到着したことをお知らせするE-mailサービスもストックプラスが私書箱業界でははじめて導入しました。ストックプラスは常にご利用者の立場に立った新サービスを提供してまいりました。
とはいえ、ストックプラスの契約は、他社に比べ面倒くさいとよく言われます。それは規定に沿った2種類の身分証をご提示いただかなければ契約できないからです。ほとんどの私書箱業者が身分証不要といった現状です。しかし、ストックプラスはそこにあえてこだわり続けております。ストックプラスが目指すのは、“女性にも安心してご利用いただける、明るくカジュアルで健全なメールボックスサービス”だからです。
一人でも多くの方に、「私書箱生活」の便利さを体験いただけますよう、ストックプラスはこれからもお客様の変動するニーズに応え続ける努力をしてまいります。